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2007.10.29 (Mon)

優しさに慣れたおとな。

刹+録

暗い。


例による二本セット。
この話だけだと救えないです。多少暴力的シーンがあるかと思われます。
そーゆーのが苦手な方は、見ない事をお勧めします。

…予想以上に救えなくなって、文章まぜこぜです。うわぁ。←

街で出会って、家まで連れて来て。
玄関に入れて、回し蹴りを与えて。
ベッドに括り付けて、意識が戻るとすぐ意識を失うまで殴り続けた。



優しさに慣れたおとな。



何を思ったのだろう、俺は。
隣のベッドの上で、横たわるロックオンを見つめる。
自分より数倍は白い肌の上に、鬱血した痕が見える。
頬は蒼く腫れ、先程から痛みが引き続いているのか、ずっと呻いている。


血が見たい。


もう俺に理性など無いかもしれない。
だが、遺った意識でそれを留める。

こいつの血を見たら、

もう帰れない。どこにも。

もう戻れない。きっと。


衣擦れの音、ロックオンの意識が戻る音。
手が震える、俺は怯えている。
何故だ?コイツに嫌われるのが怖いから?
馬鹿な、こんな事までしておきながら。

「せつ、な、」

弱々しく、ロックオンは笑う。まだ、笑う。
さっきまで俺は、コイツの事を、蹴って、殴って、縛り付けて。
何で、何で、何で何で何で!

「馬鹿だよ、」

何で、手を伸ばすんだ。

何で、俺に関わろうとするんだ。

何で、そこまで笑おうとするんだ。



その優しさは、俺には痛いんだよ。
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